『エターナルアルカディア』は、ゲームの発売から10年以上たった現在でも、こうしてOST化やフィギュア化などが途切れることなくおこなわれております。
　ひとえに長い間ご愛顧いただいております皆様のおかげです。
　本当にありがとうございます。

オリジナル版の制作からだいぶ月日は流れていきましたが、OSTを聴きなおしてみて、大空を行く船に乗り、世界の果てを探し、まだ見ぬ遺跡やお宝を探しに旅立っていくヴァイスと”空賊”たちの姿が、鮮やかに蘇る思いでした。
　同時に当時のLINER NOTESに綴っていました、幼き日に考古学者を目指していたこと、その思いをゲームという形で実現できたことなどを思い出しておりました。
　今回の配信で改めてお聴きいただく皆様には、ヴァイスたち空賊仲間との大空の旅のことや、ゲームプレイ時のことなど、思い起こしていただけると大変うれしいです。

最後に、当時、私がLINER NOTESに綴ったと同じ言葉で終わりたいと思います。
　『エターナルアルカディア』のコメントはいつもこんな一言で終わっていたように記憶しています。

“OSTを聴きながら、もう一度ヴァイス達といっしょに未知なるものを求めて大空に飛び立ちましょう。
　きっと、すばらしいお宝が発見できると思いますよ。”

是非、OSTを聴いて大空の旅へと再び飛び立ちましょう！

エターナルアルカディア プロデューサー 小玉理恵子

ドリームキャスト版『エターナルアルカディア』、2000年10月5日発売。
　早いものでもう15年近くの月日が経つのですね。

「GD-ROM容量やゲーム仕様上の制約からほぼ全ての楽曲は内蔵音源で制作する」
　そう決まった開発当初、軽い目眩を覚えました。

多くの楽曲が必要となるであろうこのタイトルでは、コンポーザーが音色からシーケンスデータ（楽譜データ）、実機上でのMIXまで対応しなければならない内蔵音源のBGMは、膨大な手間と労力を要することが容易に想像できたからです。

しかし今考えてみると、そんな制約こそが多くの人々に愛される『エターナルアルカディア』のサウンドを生み出す原動力になったと言えます。

• 内蔵音源でありながら、CDと遜色の無いクオリティ
• 内蔵音源だからこそ可能になる、リアルタイムな楽曲変化
• 内蔵音源だからこそ起こりうる、BGMとSEのサウンドメモリの奪い合い、せめぎ合い（！）
• 内蔵音源だからこそできる、開発終盤の大量の楽曲追加（！！）

などなど…

オーディオ圧縮技術の進歩とゲームコンソールのメインメモリ大容量化が進んだ今だからこそ、家内手工業的職人技が光る作品のひとつとしてあらためてこのサウンドトラックを聴いてみると、また新たな発見や感動があるかもしれませんよ。

エターナルアルカディア　サウンドディレクター　幸崎達哉

ゲームのリリースから十数年経った今日、このような機会を頂けましたのは、ひとえに日頃より応援して下さる皆さんのおかげです。
　「ありがとうございます。」他に感謝の言葉が見つかりません。
　永い時間を経ても皆さんに愛して頂ける『エターナルアルカディア』という壮大な世界を創る事に関われた事を本当に嬉しく思います。

サウンドトラック発売当時、テレビの報道番組などでBGMとして使って頂く機会が多々あった事を思い出します。
　ゲームをプレイして頂いた皆さんもテレビから流れて来る曲に「オッ」と思った事が幾度かあったのではないでしょうか。
　ですが、つい先日の事です。やはりテレビの報道番組から聴き覚えのある曲が流れて来ました。未だに使って頂いている事に驚きました。
　確かに本作には「喜怒哀楽」様々なシチュエーションの曲が有り、雰囲気を作り出すのに使い勝手が良いのかも知れませんが、世に沢山の楽曲がある中で本作の一曲を選んで頂けた事はありがたい限りです。

さて、当時ゲームをプレイして頂いた皆さん。皆さんの冒険はどのようなものでしたか？
　ヴァイス、アイカ、ファイナと飛び回った青い空を憶えてらっしゃいますか？
　ボス戦前のドキドキを、新しい技を覚え、新しい仲間と出会った時の喜びを今一度この音楽を聴く事で思い出して頂けたら幸いです。

私自身、久しぶりに聴き返してみましたが、戦闘曲の所でアイカの「ラムダバースト！」という掛け声が頭の中に響いてきました。

エターナルアルカディア　コンポーザー　前田龍之